きものトピックス
2023.3 TOPICS
桃の節句は、草餅の節句?

草を餅に練り込み、餡を包んだ「草餅」は、春の季語として使われることもある、春を代表する和菓子。その起源は平安時代まで遡ります。草の香りには邪気を祓う力があるとされ、上巳の節句に草餅を食べることが宮中行事のひとつとして定着していました。現在は、ヨモギが多く使われますが、当時は春の七草でもあるゴギョウが使われることが多かったようです。
江戸時代になると、上巳の節句がひな祭りとして、庶民の間に広まるようになり、桃の節句が草餅の節句と呼ばれたと伝えられています。中に餡を入れるもののほか、餡で餅を包んだもの、餡を入れずにきな粉をまぶすなど、シンプルながらバリエーションが楽しめます。